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<教員>2月のおすすめ本

(1)失敗図鑑すごい人ほどダメだった! 大野正人著
▶ISBN:9784866510590
▶書名:失敗図鑑すごい人ほどダメだった!
▶著者:大野正人
▶出版社:文響社
▶本体価格:1,200円

学問・研究に行き詰った時に読んでみて!
偉人たちの失敗エピソードがてんこ盛りの一冊。エジソンは失敗王だった!アルフレッド・ノベールはナイーブだった。ココ・シャネルは酷評だった。アインシュタインは、得意なこと以外は何も出来なかった等々(本書より)、共通していることは、失敗しようが酷評されようが、前に進み抜いたということ。落ち込んでもいい、偏っていてもいい、逃げてもいい、その次にどうするかで人生は開ける、進化することを偉人たちは示唆している。私たちは、失敗はダメなものだと教え込まれているし、一度失敗すると次も失敗するのではないかと怖くなる。あらゆることが上手くいかないという幻想を抱きやすい。しかし、それは錯覚です。完璧な人間など存在しない。故に失敗して当たり前。失敗は学びの機会に過ぎないのです。学問・研究に向き合っている学生の皆さんも是非に読んでいただきたい!


(2) マンガでやさしくわかるレジリエンス 久世浩司著
▶ISBN:9784820719359
▶書名:マンガでやさしくわかるレジリエンス
▶著者:久世浩司
▶出版社:日本能率協会マネジメントセンター
▶本体価格:1,500円

社会人になる前に読んでおいてね!

学生の皆さんが、やがて活躍する社会は技術革新、産業構造の変化など新たな局面を迎え、困難なことに向き合っていかざるを得ないと思います。少子高齢化とともに労働人口の減少の中、非常に期待されることでしょう。企業側も困難な状況に向き合っていかざるを得ません。そこで求められるのがレジリエンスです。レジリエンス、元々は弾性とか反発とかの意味ですが、精神的な落ち込みから立ち直る力、逆境力のことです。日本にこの概念が注目されるようになったのは、東日本大震災からだと思います。未曽有の災害を経験し言葉で表現するのが難しいくらいの状況から立ち直るためには、レジリエンスが求められたのです。社会は求めています。皆さんに期待しています、このレジリエンスを。本書はマンガと解説でレジリエンスを高める方法を教えてくれます。非常にわかり易いと思います。おススメです。


(3)漫画君たちはどう生きるか 吉野源三郎著
▶ISBN:9784838729470
▶書名:漫画君たちはどう生きるか
▶著者:吉野源三郎
▶出版社:マガジンハウス
▶本体価格:1,300円

人生に思いあぐねたら読んでみて!

1937年に出版されて以来、現在に至るまで読み継がれている名著。そのマンガバージョンは読みやすくわかり易いと思います。私が初めてこの本を読んだのは小学3年生の時でした。人はどうせ死ぬのに、人は何故、生まれてくるのだろう。何で生きなきゃいけないのかと思うようになったからです。この本は、自らの生き方を省みるにはとても参考になる本だと思います。自分の生き方は自分で決めていいのだということ、人は一人では生活できても一人では生きてはいけないもの、辛いこと、悲しいこと、苦しいこともすべて必然であり、自分の成長に必要であることなど様々なことを私に教えてくれた本です。どんなに高学歴であっても、お金をたくさん持っていたとしても、人間としてどう生きてきたのか、どう生きていくのか、人生の終焉を迎える時、良い人生であったと言えるのか、自分自身に問いかけるきっかけを与えてくれます。


(4)天国は、ほんとうにある トッド・バーボ著
▶ISBN:9784905042310
▶書名:天国は、ほんとうにある
▶著者:トッド・バーポ、リン・ヴィンセント共著  
▶出版社:青志社
▶本体価格:1,500円

心が疲れたら、読んでみて!

私は仏教徒でありますが、どうやら、この本を読むと天国というのがあるらしい。「奇跡」という言葉が頭に浮かぶか、ウソだなと思うのかは別にして、この本に登場してくるコルトン君の言葉一つ一つが、リアルに感じられます。また、人間の愛を教えてくれているように思います。キリスト教の国だからとか、布教の一端かとか、天国があるかどうかの解明や究明をすることではなく、一つ一つの言の葉に乗せられている世界を感じて欲しいと思います。奇跡というならばそれは未科学の分野であり、それを解明しようとしている学者もいると思います。しかし、私は事実であるかないかはどうでもいいのです。ただ、この本のストーリーから多くの人が癒されたということ、これは紛れもない事実であると私は思うのです。これが私の素直な感想です。研究や学問につかれた時に、ページを開くには良い本だと思います。


(5)コミック人生に迷ったら知覧に行け 永松茂久著
▶ISBN:9784907072315
▶書名:コミック人生に迷ったら知覧に行け
▶著者:永松茂久
▶出版社:きずな出版
▶本体価格:1,200円

私は、この本のページをめくるたびに嗚咽を覚えます。太平洋戦争末期、日本は特別攻撃隊を編成しました。特攻隊、体当たり攻撃をする部隊です。爆弾を抱えたまま体当たりを敢行するのです。ちょうど皆さんと同じ世代の方々が、この作戦に参加し多くの方々が亡くなりました。この本には、この作戦に参加された方々の遺書が記されています。一人一人がそれぞれの思いをつづっています。今を生きる私たちに対するメッセージのようにも思えます。私は戦争を賛美するつもりは毛頭ありません。ただ未来ある多くの学生が、若者が体当たりをして死んでいったのです。家族や兄弟、愛する人を残して、自分の未来も捨ててまでして死んでいったのです。私は、この本を読んで今を生きる学生の方々が、それぞれに本当に幸せを手に入れて欲しいと真に新たに思いました。

学生の皆さんにも読んでいただきたい一冊です。


▼ 2020年2月の担当教員 ▼
根岸 和政 先生
根岸 和政 先生プロフィール

オープンイノベーション教育研究センター
イノベーション推進部門 部門長(講師)

児童養護施設指導員として、15歳から18歳までの子どもたちの自立支援に従事。

サンフランシスコ州立大学カウンセリング学科教授、田中万里子博士の弟子となる。

精神科医療機関にて、虐待する親や犯罪被害者等の社会復帰支援に従事。

大阪大学工学研究科特任研究員として、学生とその保護者、教職員・事務職員とその関係者のための相談窓口を担当、現在に至る。相談業務の他、学生のためのレジリエンスサポートルームの運営を行っている。



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