Peace Now! Poster

このWebページでは、実際にPeace Now!に参加したことのある阪大生へのインタビューを掲載しています。参加者のリアルな声を通して、Peace Now!のことをもっと知ってみませんか?

Peace Now! Hiroshima

 今回は、外国語学部2年の山田温菜(やまだはるな)さんにお話を伺いました。

Peace Now!に参加したきっかけを教えてください。

 元々、学生委員会(GI)に入ったときに、去年平和について考える活動があったと聞いてすごく面白そうだと思ったのですが、今年はそれがなくなってしまって残念やなと思っていました。そんなときに先輩からPeace Now!という企画があることを教えてもらいました。自分が知りたいと思っていた戦争についても知れるし、現地に行って学べるし、おいしいものも食べられるので参加したいなと思いました。また、中学校の修学旅行で沖縄へ行った時に、現地へ行って平和学習をするということがすごく楽しかったなという思い出があったので、Peace Now!に行きたいなというのもありました。

Peace Now!で印象に残ったことを教えてください。

 レストハウスです。爆心地付近で唯一そのままの形で残っている地下室なんですけど、地上は普通の観光休憩所みたいなところなんです。しかし、裏口みたいなところにある、地下へ続く階段を降りると、そこは被爆直後と全く変わらない、昔の地下室でした。今までの生活では昔と全く同じ状況のところに行くという経験がまずなかったのですが、それに加えて戦争当時の人々の手記を聞くという追体験もしました。一番怖かったのは、手記の中に「階段から落ちてきたのが人間だ」という文章が出てきたところです。落ちてきた人は、すでに死んでいたそうです。私はそれを聞き、本当にゾクゾクっとしました。きれいになった建物で昔ここに人が死んでたと言われてもあまり何も感じないと思うのですが、当時のままの建物でそんなことを言われたら、ほとんど当時と同じじゃないですか。それがすごく怖かったので印象に残っています。

Peace Now!への参加を通して意識の変化はありましたか。

 行く前は、平和って国同士が解決することであって私たちには何もできることはないと思っていました。しかし、行った後は人と人との関わり合いってすごく大切なことだと分かりました。Peace Now! Hiroshimaの中では外国の人と接する機会が多くて、例えば原水爆協議会のベトナム代表の方が原爆ドームの近くにいて、その方々とお話できたりだとか、平和について外国の人々や街を歩いている人に話しかけたりできました。悲しいことがあったところでも、こういう風に人の輪ってつながるし、私たちにはそんなに大きいことはできないけれど、私たちから、ずっとみんなで仲良くしようっていう人の絆を外国の人ともつなげていったら、いつかは戦争を止めるぐらいの力ができるのではないかなって思うようになりました。だから、国際交流のような外国の人と関わる活動をしたいなと思うようになりました。

Peace Now!に参加してみたい人へメッセージをどうぞ。

 平和学習って聞いたら暗いイメージがあると思います。Peace Now!は暗い話や悲しい話もありますが、これから私たちがどうしたらいいかというところまで導いてくれて、前向きに自分たちがこれからどう生きていったらいいかというのを教えてくれる、他の平和学習とは違うものだったと思います。ただ広島に行きたいなという人でも全然いいですし、平和活動に興味がない人でもきっと何か見つかることがあると思うので、気軽に行ってみてほしいです。

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Peace Now! Okinawa

 今回は、基礎工学部3年の森田崇裕(もりたたかひろ)さんにお話を伺いました。

Peace Now! Okinawaに参加したきっかけを教えてください。

 実は1年前にも先輩から「Peace Now!っていう平和学習の機会があるんだけど行ってみない?」と誘われていたんです。去年は都合がつかなかったんですけど、今年はスケジュール的に参加できそうだったので、去年行けなかった分行ってみようかと思って参加しました。沖縄には中3の時に修学旅行で行ったことがありましたが、修学旅行の時とは違う何かを得られるんじゃないかな、と思っていました。

Peace Now!で印象に残ったことを教えてください。

 僕が参加したPeace Now! Okinawaは全部で4日間のプログラムだったんですね。1日目は記念館に行って沖縄戦の概観を理解する、2日目はアメリカ軍基地を見学する、3日目には戦争の被害にあった場所に行って話を聞く、そして最後の4日目はそれまでの振り返りを参加者同士で話し合うといった内容でした。  僕がその中で一番印象に残っているのは、実際に地上戦の時に避難場所として使われていたガマに入って見学する時間ですね。ガマっていうのは知ってる人も多いと思うんですけど、沖縄のあちこちにある自然にできた洞窟なんですね。ガマの中って本当に真っ暗なんですよ。中学生の時も修学旅行の一環でガマに入ったことがあったんですけど、その時のようにみんなでわちゃわちゃとガマに入るのとはまた違った感じでガマに入りました。具体的に言えば、暗いガマの中でたくさんの人が生活してたって説明を聞いたんですけど、一人暮らしとか始めているので洞窟の中で暮らす大変さとかが具体的に想像できたんですよね。そんな感じで、15歳の頃と比べて人生経験を重ねたからこそ、昔入った時と自分の感じ方が変わったのが分かったので、ガマに入った体験は自分の中で印象に残っていますね。

Peace Now!への参加を通して意識の変化はありましたか。

 うまくは言えないんですけど、今まで自分が与えられてきた情報をそのまま信じてきたんだなとは思うようになりましたね。例えば、Peace Now!に行く前、大阪にいた時は沖縄のアメリカ軍基地のことを厄介者だと考えてしまっていたんですよ。でも今回実際に沖縄に行って自分の目で見てみると、例えば基地で働くアメリカ人が基地近くのお店を利用して町の経済に貢献しているとか。「あれ、想像していた現状と違うな」って感じました。もちろん、基地があるせいでアメリカ兵による犯罪が沖縄で起きているみたいなマイナス面もあるんですけど、必ずしも基地の存在がマイナスの影響しか与えていないってわけじゃないんだなぁと感じました。テレビや新聞を見たり聞いたりすることはすごく簡単なんですけど、そこで報じられていることが絶対的なものではないと考えられるようになったのが、Peace Now! Okinawaへの参加を通して変わった意識だと思いますね。

Peace Now! Okinawaに参加してみたい人へメッセージをどうぞ。

 沖縄に行ったことがあったり、修学旅行とかで沖縄で戦争のことやアメリカ軍基地のことを既に学んだりした人って多いと思うんですけど、沖縄に行ったことがない人だけではなくてそういう人にももう1回沖縄に行ってみてほしいと思いますね。大学生になって現地で戦争について学んでみると、以前の自分と同じ説明を受けたとしてもその受け取り方が変わっていることに気づけると思います。自分の重ねてきた経験とか、理由は色々あると思うんですけど、感じ方の違いが分かるっていうのは同じ場所に2回行ってみないと体験できないと思うので。だから既に沖縄に行ったことがあるよっていう人にもPeace Now! Okinawa、参加してもらえたらいいと思います。

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Peace Now!にあなたも参加しませんか?

阪大GIでは昨年度、Peace Now! Hiroshima・Nagasaki・Okinawaで参加募集をかけ、多くの方が参加しました。「平和」って難しい? そう思うあなたにこそ参加してほしいプログラムです。Peace Now!の概要および昨年の様子はこちら↓
http://www.univcoop.or.jp/peacenow/index.html
ご意見・ご質問等はこちらのメールアドレスへ↓
gi@osaka-univ.coop

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